福岡県 春のプライドフィシュ「筑前海の天然マダイ」をご紹介!
全国プライドフィシュ紹介第174弾!
春:筑前海の天然マダイ(旬4~7月)をご紹介します。
福岡県は「天然マダイ」の水揚量。全国トップクラス。
プライドストーリー
・華やかな桜色が魅了する福岡の「天然マダイ」
・筑前海の豊かな海で育ったマダイ 主な水揚げ場所は福岡県西部(糸島・福岡市)
筑前海は、平安時代にまとめられた「延喜式(927年)」に全国10余りある鯛の産地の一つとして名前があがっており、古くから、この天然マダイが多くの方に愛されてきたことがうかがい知れます。また江戸時代には藩への献上品にもなっていました。
当初、釣りで漁獲されていたマダイは、1737年に始められた鯛漁「鯛網(吾智網漁)」で大きく漁獲量を伸ばしました。筑前海の天然マダイは吾智網漁や釣りで漁獲された1㎏以上のマダイで、脂のりが良いのが特徴です。
現在、日本で流通するマダイの8割は養殖であり、天然は2割程度ですが、福岡県はこの天然マダイの漁獲量が全国1位です。(※H26年の統計参照)
福岡の天然マダイは、鮮やかな色と気品のあるフォルムでお祝いの席には欠かせない魚。身が引き締まり、滑らかな舌ざわりと癖のない甘みが最大の特徴です。刺身、塩焼き、吸い物、煮付けといった和食にはもちろん、アクアパッツァ、カルパッチョ、ポアレなど洋食にもあう、おいしい魚です。
筑前海の豊かな海で育ったマダイ 主な水揚げ場所は福岡県西部(糸島・福岡市)
主な漁法は鯛網=吾智(ごち)網漁です。吾智網漁とは1艘又は2艘の船で網を曳き、漁獲する漁法です。一双(艘)吾智網漁業は網の片方を浮標等で固定し、反対側を船で曳きながら網を広げ、広がったところを浮標に固定していた元の側を回収して、両側を固定して網を曳きます。二双(艘)吾智網漁業は網の両端をそれぞれ船が曳いて漁獲する漁法です。吾智網の名前の由来は、刻々と変化する潮の流れと海底の地形を読みながら網をひく難しさを表す「吾(われ)の知恵」からきていると言われています。吾智網の他には延縄釣り漁業でも漁獲されます。 筑前海の海底には良質な砂があり、エビやカニ、小魚が豊富なため、脂のりの良いマダイが育つ環境に適した海域となっています。 また、資源管理のため、育成・増殖を目的とした魚礁の設置を進め、資源保護にも努めています。
今回は福岡県のマダイを紹介しました。
第175弾は、宮崎県 日南のかつおを紹介します。
マダイについては徳島県のプライドフィシュ「鳴門鯛」、愛媛県のプライドフィシュ「愛育フィシュ愛鯛」、三重県のプライドフィシュ「伊勢まだい」、大阪府のプライドフィシュ「大阪のマダイ」、石川県のプライドフィシュ「石川県産『マダイ』」、広島県のプライドフィシュ「広島桜ダイ」をご参考に・・・
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愛媛県 春のプライドフィシュ「びやびやかつお」をご紹介!
全国プライドフィシュ紹介第173弾!
春:びやびやかつお(旬4~6月)をご紹介します。
かつおの概念を変える、新鮮モチモチ触感!! 深浦の漁師は、波だけでなく時間とも戦う。
プライドストーリー
・包丁が入らないほどモッチリとした弾力は、鮮度の証。 釣り上げた後は「一秒でも速く」と漁港へ急ぐ。
・自慢の味をお届けするために、 漁法や保管方法に厳しい基準を設けて、品質を徹底管理。
かつおの水揚げ量四国一を誇るのは、実は愛媛県愛南町の「深浦漁港」であることは意外と知られていないのではないでしょうか。深浦漁港で水揚げされたかつおの中でも「びやびやかつお」は、その鮮度の高さゆえに漁港周辺でしか食べることができない希少なかつお。あまりに新鮮で包丁が入らないほど弾力があることから、地元の方言を交えて「びやびやかつお」と呼ばれています。
かつおは傷みが早く、釣り上げてから時間とともに鮮度も味も下がっていく魚です。漁場で捕獲し、操業を終えたらすぐさま帰港。そのスピードを追求するため、高性能のエンジンを搭載している漁船もあるほどです。鮮度にとことんこだわった「びやびやかつお」。その食感は、まるでお餅のように弾力があってモチモチ。味わいは、トロリととろける濃厚な脂がのっているにも関わらず、さっぱりとした旨みが広がります。かつおならではの生臭さとは無縁で、「本当のかつおとはこのような味だったのか!」と驚く人も。確かな味をお届けするため、現在は愛南漁業協同組合が品質管理などにおいて公認した数店舗のみでの取り扱いとなっています。ぜひ一度、ご賞味ください。
自慢の味をお届けするために、
漁法や保管方法に厳しい基準を設けて、品質を徹底管理。
漁法や管理方法における厳しい基準をクリアしたかつおだけが、「びやびやかつお」として認められます。漁法は「一本釣り」もしくは「曳縄釣り」のみに限定。さらに釣り上げてすぐに船上で活け締め・血抜き処理をしたものでなくてはなりません。この工夫が、死後硬直を防いでいます。
さらに、鮮度を最大限に生かすため、釣り上げたその日のうちに水揚げをします。水揚げ後は、必ずスラリーアイスで保管し鮮度を保ちます。スラリーアイスとは、シャーベット状に加工された氷で、魚全体を包み込んで表面を傷つけることなく冷やせるというメリットがあります。このように数々の基準を満たした上で、愛南漁協が管理し品質の確かさを認めたものだけが、「びやびやかつお」を名乗ることができるのです。認定した個体には、一匹ごとにナンバリングしてタグをつけ、品質を管理しています。
今回は愛媛県のカツオを紹介しました。
第174弾は、福岡県 筑前海の天然マダイを紹介します。
カツオについては和歌山県のプライドフィシュ「ケンケン釣カツオ」、高知県のプライドフィシュ「土佐さが日戻り鰹」、福島県のプライドフィシュ「小名浜のカツオ」をご参考に・・・
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香川県 春のプライドフィシュ「讃岐さーもん」をご紹介!
全国プライドフィシュ紹介第172弾!
春:讃岐さーもん(旬4~5月)をご紹介します。
鮮やかなオレンジ色のプリプリの身が絶品! 瀬戸内の海とハーブが育てた「本生」サーモン。
プライドストーリー
・旨み深くプリプリの身の秘密は、ハーブをブレンドした専用飼料と鮮度。
被災地支援から始まった自慢のブランド、讃岐さーもん。
・抜群の環境で、栄養を豊富に蓄えて成長。 旬の時期にだけ出荷される、期間限定の味。
讃岐さーもんの養殖が始まったのは2011年。東日本大震災により東北沿岸部のサーモン養殖漁場が打撃を受け、東北内陸部の稚魚生産者は出荷先を失いました。それを知った香川県の漁業関係者が、被災地支援の意味も込めて稚魚を購入したことが、讃岐さーもんのはじまりです。
成長を支える餌には、4種類のハーブ(ナツメグ、オレガノ、シナモン、ジンジャー)を配合した専用飼料を使用。ハーブは、筋肉中の脂肪の酸化と生臭さを抑える効果が期待されています。鮮やかなオレンジ色でぷりぷりの身質、魚独特の臭みが少ないさっぱりとした味わいが特徴です。また、鮮魚は活け締めをして出荷。1~2日後には店頭に並ぶスピード感が輸入サーモンとは異なります。
波は小さいが潮の流れが速い瀬戸内海。栄養を蓄えて元気いっぱいに育った讃岐さーもん。サーモンの概念を覆すほどのおいしさを、ぜひ一度味わってください。
抜群の環境で、栄養を豊富に蓄えて成長。旬の時期にだけ出荷される、期間限定の味。
瀬戸内海の水温が10℃台に低下する12月に体長25cm程度、重さ400gサイズのトラウトサーモンの種苗を生簀に入れ、育成をはじめます。冬から春にかけての瀬戸内海は、トラウトサーモンの生育にうってつけ。最適な水温と波浪が小さいことから、他では8ヶ月かけて育成するところを、瀬戸内海では約5ヶ月で育てることができます。 現在、香川県内の3地区(引田、鴨庄、直島)で生産されています。本物の生サーモンのおいしさを届けるため水揚げ期間も短く、4月から5月までの約2ヶ月間の期間限定で出荷しています。
今回は香川県のサーモンを紹介しました。
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山口県 春のプライドフィシュ「瀬付きあじ」をご紹介!
全国プライドフィシュ紹介第171弾!
春:瀬付きあじ(旬4~7月)をご紹介します。
瀬に居つき、豊富で良質なエサを食べて育った、ふっくら肉厚で黄味を帯びたあじ。
プライドストーリー
・多くの天然礁(瀬)に恵まれ、 起伏に富んだ複雑な海底は、おいしいあじの宝庫。
・「鮮度が命」の瀬付きあじを新鮮な状態で届けるために、さまざまな工夫が凝らされる。
山口県の日本海側には、大小の島々や多くの天然礁(瀬)があり、起伏に富んだ複雑な海底になっています。そのため魚介類のエサとなるプランクトンが多く、幾つもの好漁場が形成されています。中でも、九州の西の海域で生まれ、対馬海流にのって山口県沿岸に来遊した真あじは、天然礁(瀬)に住みついて豊富で良質なエサを食べて成長し、ひときわおいしい「瀬付きあじ」となります。
瀬付きあじは回遊性のあじ(沖あじ)と違い、瀬に居ついているためエサをたっぷり食べ、脂がのってふっくら肉厚なのが特徴。体の色はやや黄色を帯びていて色つやが良く、地元では別名「黄あじ」とも呼ばれます。「アジという名は『味』の良さに由来する」と言われるだけあって、鮮度が高い瀬付きあじの刺身は絶品。塩焼きや酢の物、から揚げ、南蛮漬けなどもお勧めです。
以前から地元では有名でしたが、近年、瀬付きあじのおいしさが県外でも知られるようになりました。特に東京ではブランド魚として定着してきています。
「鮮度が命」の瀬付きあじを新鮮な状態で届けるために、さまざまな工夫が凝らされる。
瀬付きあじが水揚げされるのは、主に萩・仙崎・下関の漁港。大きな群れを作って泳ぐあじの習性を利用し、中型まき網漁法で一気に漁獲します。この漁法は網を積んだ「本船(網船)」、灯かりで魚を集める「灯船(ひぶね)」、魚を運ぶ「運搬船」で船団を組んで行うもので、これらをまとめて「1ヶ統」と呼び、山口県内には8ヶ統の船団があります。
あじは鮮度が命なので、漁獲されてから出荷されるまでさまざまな工夫が凝らされます。網にかかったあじは鮮度を保つため、すぐに氷で冷やした海水が入った「活間(いけま)」に入れられます。「瀬付き」だけあって漁場から港までが近いため、市場に運ばれた時に新鮮な状態なのもおいしさの理由です。また市場でも、水揚げが多い時は決められた時刻以外にもセリを開いて、鮮度が落ちないよう気を配っています。
毎日サンプル検査を行い、脂質10%以上が見込まれるものを「瀬付きあじ」として主に県内や広島、関西、関東などに出荷しています。
第172弾は、香川県 讃岐さーもんを紹介します。
アジについては長崎県のプライドフィシュ「真あじ(ごんあじ・野母ごんあじ)」、大阪府のプライドフィシュ「大阪のマルアジ」、神奈川県のプライドフィシュ「小田原のアジ」をご参考に・・・
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広島県 春のプライドフィシュ「広島桜ダイ」をご紹介!
全国プライドフィシュ紹介第170弾!
春:広島桜ダイ(旬3~5月)をご紹介します。
春の桜が咲く季節が一番美味しい「広島桜ダイ」! 島々に囲まれた広島の海はエサが豊富で潮流が速く、美味しいタイが育ちます!
プライドストーリー
・産卵を控え、栄養をたっぷりと蓄えたタイは体を桜色に染めます! お祝いごとのときには広島の伝統料理「タイ素麺」をご賞味あれ!
・広島の漁師は一本釣り、ごち網などで“広島桜ダイ”を獲ります! 広島の囲まれた地形だからできる「港内飼い付け」
広島の海は、因島、江田島、宮島等142もの島々に囲まれており、山や島から流れ出た栄養が川を伝って、海へと流れてきます。また、広島の海、安芸灘、広島湾、備後灘は平均水深25m前後の浅い海であるため、タイの餌となるプランクトンや小エビ、カニ等が豊富に育つ環境にあります。そして、来島海峡等の島々の間を通る潮流は、潮の干満の差により速い海流が生まれ、そこを泳ぎ回る“広島桜ダイ”は身が引き締まり、旨みが凝縮されています。
昔から広島の漁師の話で、梅雨までの春の季節(3月~5月)は海水が綺麗でタイが豊富なエサを食べてよく育ち、旬な季節といわれています。3月頃に暖流が流入しはじめ、海水温が上がってくると、周辺の海域で越冬したタイが産卵のため、瀬戸内海へ入り込んできます。そして、産卵を控え、体内に栄養をたっぷりと蓄えたタイは体を桜色に染め、春の桜が咲く季節が一番美味しいことから「桜ダイ」と呼ばれます。
広島県では、お祝いごと等の際には「めでタイ」の語呂合わせで、タイを食す習慣が古くからあり、「細く長く続くように」との願いをこめて、地元の伝統料理である「タイ素麺(そうめん)」を食べることも多いです。
広島の漁師は一本釣り、ごち網などで“広島桜ダイ”を獲ります! 広島の囲まれた地形だからできる「港内飼い付け」
“広島桜ダイ”は広島県内一円で獲られます。その漁法は、昔から呉市などで一本釣り漁が盛んに行われ、他にも、ごち網漁、小型定置網漁で獲られます。 また,全国各地で早くから種苗放流などが行われる中,広島県では港内に放流したマダイに一定期間餌を与えて周辺への定着を図る「港内飼い付け」,平成6年に大崎上島町の沖合に完成した瀬戸内海初の「海洋牧場」により,全国の注目を集めています。海洋牧場は平成10年に呉市豊浜町沖合にも完成しています。
今回は広島県のマダイを紹介しました。
第171弾は、山口県 瀬付アジを紹介します。
マダイについては徳島県のプライドフィシュ「鳴門鯛」、愛媛県のプライドフィシュ「愛育フィシュ愛鯛」、三重県のプライドフィシュ「伊勢まだい」、大阪府のプライドフィシュ「大阪のマダイ」をご参考に・・・
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岡山県 春のプライドフィシュ「朝干(あさび)のさわら」をご紹介!
全国プライドフィシュ紹介第169弾!
春:朝干(あさび)のさわら(旬4~6月)をご紹介します。
春の消費量は全国トップ。新鮮さと身のしまりが自慢。
プライドストーリー
・漁師の熱い想いと技術を尽くして漁獲される自慢の魚。 長い年月を通して愛されるその味は格別です。
・海の状態と魚の特性を活かした、適材適所の漁法で漁を行っています。
朝干(あさび)とは。夜明けごろに干潮を迎えるころのこと。岡山では朝が干底になるのは大潮のとき。大潮には、鳴門や豊後水道から強い潮が流れ込み、それに乗ってさわらがたくさん入りこんでくる。さわらも活発に泳ぎ、網にかかる量も多くなる。さらに夜明け前が干潮の潮止まりとなるので網を揚げるとすぐに港に水揚げし、競りに間に合うタイミングで中央卸売市場に出荷される。漁場から食卓までの距離と時間は、おそらく全国最短。
岡山のさわら漁師は使命感とプライドを持ってさわら漁に臨みます。岡山県民が待ちわびる春の便り「魚縞(うおじま)」のメインランナー「朝干(あさび)のさわら」を届けるために。
「そりゃあ朝干(あさび)のさわらが一番じゃ。さっきまで泳いどったのがぐしゃっと網に突き刺さって気が付きゃ夜明けの市場に並べられ、売られて買われて刺身にされて、見てみいあそこで親父が食よおるがな。」
さわらは身の柔らかい魚です。刺身での消費がメインの岡山では、その身質の良し悪しが値段に響きます。漁師や市場の人々のさわらの扱いは格別で、船の上で網に刺さったさわらを網からはずすときも、体を握って引き抜くようなことは絶対にありません。網から外したさわらは、締めて血抜きをした後、頭から尻尾まで延髄に針金を通し「神経抜き」(延髄を破壊することで魚体の自己消化を止める)。その後、海水氷に漬け込みます。
「わしらはさわらの扱いを見たらそいつが素人かどうかすぐわかる。尻尾をもってぶら下げとるような奴は素人じゃ。」「さわらは両手で抱いてやれ。」
岡山のさわら食文化には古い歴史があり、かつて江戸時代初期に使われていた岡山城の台所跡で発掘調査を行った折、ゴミ捨て場跡からカキやハマグリなどの貝殻や瀬戸の小魚とともに、さわらの骨がたくさん出てきたそうです。
以前は瀬戸内や豊後・紀州の浜ではさわらが獲れると「岡山が揚がった」というほどで、ほとんどが岡山市場に出荷されていました。近年、全国で漁獲されるようになり、各産地で消費されるようになりましたが、今でも春の消費量は岡山が全国一。さしみやたたき、いりやき(さわらのすき焼き)、白子と黄にらの白味噌汁、真子と筍、さやえんどうの煮付けなど、地元ならではの味わい方がさまざまで、産卵が終わるまでの春の2ヶ月間、さわらを味わい尽くします。
春に岡山においでの折には、ぜひ岡山産「朝干さわら」をご賞味ください。和洋にかかわらず市内の料理店の店先に「さわらあります」の看板を見つけたら、お店の方と「朝干(あさび)のさわら」の話題で盛り上がってください。きっと岡山人の「さわら」への熱い思いとプライドを感じ取っていただけると思います。
海の状態と魚の特性を活かした、適材適所の漁法で漁を行っています。
岡山県全域の、海が開けた灘を漁場として行われる「流し刺し網(流瀬網)」で漁獲され、県東部から西部の主な漁協に水揚げされます。他に瀬戸大橋周辺では「袋待ち網(バッシャ網)」でも水揚げされています。
「流し刺し網(流瀬網)漁業」とは、さわらやまながつお、ひらめなど、海の開けた灘を通して瀬戸内に流れ込んでくる魚を獲る漁法です。魚の進路を阻むようにカーテンのような網を入れ、網の目に突き刺して漁獲します。「さわら流瀬漁」は基本的に夜間の漁。1統の網の長さは数百mにもおよび、船は流れを遮るように入れた網とともに数時間潮流に乗って流れ、頃合いを見て網を揚げます。
「袋待ち網(バッシャ網)」は、潮の流れの速さに前に進めず、後ずさりする魚を待ち受けて捕獲する漁法です。干満の区切りの潮止まり(一時的に潮が止まった状態)に魚を船に獲りこみ、潮の向きが変わるタイミングで網を大きく反転させて潮を受け、さらに次の潮止まりまで待ちます。水揚げは、その日の一番ゆるい潮時に帰港して行い、またすぐに漁場に帰って漁を続行。漁は大潮(潮の干満の差が大きい状態)を挟んだ10日間営まれ、小潮の間は漁を休みます。
今回は岡山県のさわらを紹介しました。
第170弾は、広島県 広島桜ダイを紹介します。
さわらについては香川県のプライドフィシュ「讃岐サワラ」、鳥取県のプライドフィシュ「鳥取のサワラ」をご参考に・・・
こだわり抜いた美味しい漬け魚はこちら!
兵庫県 春のプライドフィシュ「兵庫のハタハタ」をご紹介!
全国プライドフィシュ紹介第168弾!
春:兵庫のハタハタ(旬2~4月)をご紹介します。
淡白な白身は、どんな料理にもぴったり!小さいものは唐揚げがおすすめ。
プライドストーリー
・全国屈指の漁獲地であり、一夜干しの巨大産地である但馬。 癖のない白身は、さまざまな調理法で活躍する万能食材!
・大きな網を引いて曳航し、大量漁獲!
兵庫の日本海側、但馬で漁獲される「兵庫のハタハタ」。ハタハタといえば秋田と思われる方も多いかもしれませんが、兵庫県但馬でも、常に全国トップクラスの水揚げ量を誇っています。水揚げされる但馬の港には多くの水産加工業者が存在しており、ハタハタの一夜干しの全国屈指の巨大産地となっています。瀬戸内海側へは、今までは主に一夜干しの状態で流通されていましたが、近年では鮮魚としても県内に流通されています。
ウロコのない魚で、調理しやすく身ばなれも良い、食べやすい魚です。焼きや煮つけはもちろん、唐揚げや南蛮漬けなどのさまざまな調理法で楽しめるのも魅力。小型のハタハタは「ジンタン」と呼ばれ、頭を落として香ばしく揚げた唐揚げは、骨まで丸ごと食べることができます。
大きな網を引いて曳航し、大量漁獲!
ハタハタは、19tから125tの沖合底曳漁船から伸ばした引き綱に連結した、袋状の漁網を曳航して漁獲されます。
引き綱、漁網、引き綱の順にひし形に海に投入したあと、2本の引き綱を漁船に固定して曳航することから、「かけまわし漁」と呼ばれています。漁獲した魚は、津居山・柴山・香住・浜坂・諸寄の漁港に水揚げされています。
兵庫県産のイメージは薄いハタハタですが、漁獲量は日本で1・2位を争う日本有数の産地です。
ハタハタは通常、生まれてから回遊しつつ成長し、やがて生まれた場所に帰って産卵をします。
日本海東北部で沿岸のハタハタを漁獲するのに対し兵庫県では、朝鮮半島から回遊してくるハタハタを漁獲するため、卵を持っていません。しかし、抱卵していると栄養が卵にとられてしまうため、抱卵しているものに比べ卵を持っていない方が身に栄養が行きわたるため、脂の乗りがよく、強い旨味が特徴です。
沖合底曳網漁の解禁は9月1日で、ハタハタは解禁とともに水揚げされる魚の一つです。地元の消費者にとっては沖合底曳網の解禁を告げる魚と言えます。
今回は兵庫県のはたはたを紹介しました。
第169弾は、岡山県 朝干(あさび)のさわらを紹介します。
はたはたについては鳥取県のプライドフィシュ「鳥取のハタハタ」、秋田県のプライドフィシュ「秋田ハタハタ」をご参考に・・・
こだわり抜いた美味しい漬け魚はこちら!